伊勢神宮を守る興玉神(おきたまのかみ)とは?旅と魂を導く神の秘密 : 『全領域異常解決室』

目次

興玉神の概要

興玉神(おきたまのかみ)は、三重県伊勢市の伊勢神宮・皇大神宮(内宮)に祀られる神で、旅や道案内の守護神として知られています。

祭神は猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)の別名とされ、魂を導き清める力を持つ神として信仰されています。

興玉神は、内宮の御垣内に鎮座し、一般参拝者が直接参拝することはできませんが、参道から遥拝することで敬意を示すことができます。

内宮の守護神として、地域と信仰の中心に位置する興玉神の存在は、今なお多くの人々に敬われています。

この興玉神が、現代では新たな形で脚光を浴びています。

ドラマ『全領域異常解決室』では、藤原竜也さんが興玉神をモデルにしたキャラクターを演じ、神秘的で力強い存在感を発揮しています。

このように、神話に登場する神々の物語が、現代のエンターテイメントの中でも生き続けているのです。

本記事では、改めて興玉神が日本神話や文化においてどのような役割を果たしてきたのかを紐解きます。

古代から現代に至るまで信仰されてきた興玉神の魅力と存在意義に迫っていきます。

歴史と由来

興玉神(おきたまのかみ)は、平安時代に創建されたとされています。

内宮の所管社30社のうち、滝祭神(たきまつりのかみ)に次ぐ第2位の位置を占め、古くから伊勢神宮の守護神として重要視されてきました。

鎌倉時代には、猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)の別名として使われ、道案内や土地を守る神として信仰されました。

また、「沖魂神(おきたまのかみ)」という海の神と結びつけられることもあり、宇治土公氏(うじつちぎみうじ)によってこの地に祀られるようになったと言われています。

祭神とその役割

興玉神(おきたまのかみ)は、猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)の別名で、正しい道を指し示し、悪いものを祓う神として知られています。

また、魂を清めて甦らせる力を持つことから、災厄を取り除き、家庭や地域の平安を守る神としても広く信仰されています。

旅の安全や交通安全を祈願する参拝者が多く訪れ、その存在は現代でも多くの人々に敬われています。

関連する神社

興玉神(おきたまのかみ)を祀る代表的な神社として二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)が挙げられます。

この神社は、猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)を主祭神とし、縁結びや交通安全のご利益があるとされています。

夫婦岩(めおといわ)で有名な二見興玉神社は、伊勢神宮参拝前の禊(みそぎ)の地としての役割も果たしており、海中には興玉神石(おきたまのかみいし)という霊石が鎮座しています。

訪れる参拝者にとって神聖な場として知られています。

猿田彦大神との関係

興玉神(おきたまのかみ)は、日本神話の道開きの神として知られる猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)と深い関係があります。

猿田彦大神は、天孫降臨の際に瓊々杵尊(ににぎのみこと)を導いたことで知られ、道しるべや旅の安全を守護する神として信仰されています。

鎌倉時代には、猿田彦大神が「興玉神」と呼ばれていた記録もあり、興玉神の役割が道案内や土地の守護に関わる神として広く認識されてきました。

伊勢神宮での興玉神の位置

伊勢神宮の内宮では、興玉神(おきたまのかみ)は御垣内(みかきうち)の西北隅に鎮座しています。

この神社は、内宮の所管社30社の中で滝祭神(たきまつりのかみ)に次ぐ第2位の位置を占める重要な社です。

一般参拝者は御垣内に入ることができませんが、付近の参道から遥拝することができます。

また、興玉神は宮比神(みやびのかみ)と共に祀られており、内宮全体を守護する神として重要な役割を担っています。

興玉神と地域信仰

興玉神(おきたまのかみ)は、地域の守護神としても広く信仰されています。

魂を清め甦らせる力を持つとされ、個人や家庭、地域の安全と繁栄を祈願する神として多くの人々の信頼を集めています。

災厄を祓い、土地や家庭を守る神としての役割は、現代の社会でも重要であり、地域の神社では祭祀を通じてその信仰が受け継がれています。

興玉神が参加する祭祀

伊勢神宮では、興玉神(おきたまのかみ)は6月と12月に行われる月次祭(つきなみさい)や、10月の神嘗祭(かんなめさい)で重要な役割を果たします。

これらの祭祀では、内宮の守護神としての興玉神に祈りを捧げ、全体の安寧を祈念します。興玉神に敬意を払うことは、伊勢神宮全体の調和を保つ上で欠かせない要素となっています。

二見興玉神社の魅力

二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)は、興玉神(おきたまのかみ)と猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)を祀る神社で、夫婦岩(めおといわ)の絶景で有名です。

この神社は、伊勢神宮の内宮から約12㎞に位置し、参拝者が旅の安全や縁結びを祈願するために訪れます。

特に、海中に沈む興玉神石(おきたまのかみいし)は神秘的な存在として崇められており、参拝者にとって清めとご利益を得るための特別な場となっています。

興玉神が現代に伝えるメッセージ

興玉神(おきたまのかみ)は、現代の私たちに「正しい道を歩むこと」と「心を清らかに保つこと」の重要性を伝えています。

旅の安全や交通安全を祈願するだけでなく、心の迷いや不安を取り除き、前向きに進む力を与えてくれる神として、多くの人々に信仰されています。

その存在は、日々の生活における心の安らぎと希望を与えてくれるでしょう。

まとめ

興玉神(おきたまのかみ)は、伊勢神宮の内宮を守護する重要な神で、猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)の別名として古くから信仰されています。

平安時代に創建され、旅の安全や道案内の神として知られる一方、魂を清め、地域や家庭の平安を守る神としても崇められてきました。

関連する二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)では、夫婦岩(めおといわ)や興玉神石(おきたまのかみいし)など神秘的な場所を通じて多くの参拝者にご利益をもたらしています。

興玉神は、現代の私たちに「正しい道を進むこと」「心を清らかに保つこと」の重要性を教え、日常生活の中で心の安らぎと希望を与える存在として親しまれています。

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